こおろぎと蛞蝓

―牛ほどの価値もない

YAPC::Asia 2015参加レポートと敗北

今年で最後と噂されていたYAPC::Asia 2015にいってきた。

僕みたいなコミュ障ですら知ってる人が何人もいるくらい規模がでかい。最終日に言ってたけど関係者が2000人超えだったらしい。

1日目

下記の発表をみた。

発表者の名前とかにつられないぞ〜〜〜って気持ちでタイトルだけ見るものきめた。

メリークリスマス! - YAPC::Asia Tokyo 2015

Perlの父、ラリー・ウォールの発表。 英語力を試すために同時通訳の力を借りずに聞こうとしてたけど、 だいたいがホビットとかロード・オブ・ザ・リングにからめて話を展開してくるから「こりゃかなわん」と思って速攻同時通訳のイヤホンをつけた。

同時通訳ききながらでもホビットたとえのところはやっぱり意味がわからんくて「こりゃかなわん」って思った。 あと、余談だけど同時通訳の人がすげえクオリティ高くて「投票できるならこの人にベストスピーカー賞を捧げたい」っていう信仰にも似た気持ちになった。

ラリー氏が尋常じゃなく病気にかかりながらもPerl6つくっててウオオオーーーってきもちになったし、約束しないながらもクリスマスにPerl6公開するって言っててウオオオーーーってきもちになった。

Web由来の組み込みエンジニアの半年間のすべて 〜WebとiOSとBLEとハードウェアデバイスのこと〜 - YAPC::Asia Tokyo 2015

見に行ったら大学時代の先輩の発表だった。 相変わらず好青年の権化のような出で立ちであられた。

「あとはファームでカバー」って言っててめっちゃ笑ったし、 たぶんファーム担当する人は笑いどころじゃねえんだろうなって感じだった。

ハードウェアは、大体においてミスったときの手戻りやコストがプログラミングするより大きくて、 ケアレスミスが多い自分は大学時代から絶対に手を出したくない分野だったので、 それで起業しちゃうのすごい。

今フロントエンドで何が起こっているのか - YAPC::Asia Tokyo 2015

昨今、気が狂ったようにいろんな技術が動き出してるフロントエンド界隈の流れをわかりやすくまとめてくれてて、 頭の整理をするうえでも非常にためになる発表だった。

ES6がES2015って呼ばれるようになったの、「ウオオオーーー今年中に終わらすぞーーーー」って意味だと思い込んでたけど、 「すでに決定した仕様とかをコンスタントにだしていくぞーーーー」っていう気持ちの現れだったということをしって「学び」って気持ちだった。

Perlの上にも三年 〜 ずっとイケてるサービスを作り続ける技術 〜 - YAPC::Asia Tokyo 2015

ベストトーク第一位になった発表だった。

オブジェクト指向ドメイン駆動!最新のFW!俺達の考えた最高の技術!」という気持ちになりやすい一部のエンジニア(僕)にとって、ちゃんと見ておいたほうがいいな〜ってなる発表だった。

どんな技術でも、「なにを解決するために必要なのか」を表面だけじゃなくて、 いまぶちあたってる問題にしっかりあてはめていかないと本領発揮できないのだという気持ちになった。

あと、スライドのテンポがとっても良くて、気を抜いたら今後自分でスライド作る時に「最高」ってすぐかいちゃいそうで気をつける必要がある。

うっかりをなくす技術 - YAPC::Asia Tokyo 2015

これのメモをとるとき「ukkari.md」ってファイル作ったんだけど、スライドでいきなり「Technology for reduce of mistakes」ってでてきて「アアーーー」ってなった。 ラリー・ウォールの英語を聴きとるぞ〜〜なんて思う資格がないなと反省しながら聞いた。

一個一個はけっこうきいたことあるな〜って技術だったり意識付けだったりするんだけど、 こうやってまとめてもらってあらためて考えると、「こんなのあったな〜〜」って思い出したりしていい勉強になった。

そして「こんなのあったな〜〜〜」ってなることを減らすには・・・?という考えに至り、人生って複雑だなって感じだった。

Lightning Talks Day 1 - YAPC::Asia Tokyo 2015

みんな発表うますぎない・・・?ってくらいみんな発表のクオリティ高かった。

個人的に一番良かったのは「 (昔の) PHP が誇った最高の機能 register_globals の真実、そして未来へ 」だった。 PHPの発表におけるポテンシャル、高過ぎると思う。

あと、ちょいちょいでてくるmakamakaさんが最高に面白かった。

2日目

この日はインフラ寄りの話が多かった。

普段から 「インフラなんて絶対にやりたくない!失敗した時の負担が大きい!やってくれてるひといつもありがとうございます!」 って思いながら日々業務ってるので、少しは勉強しないとと決意していろいろ見て回った。

ISUCONの勝ち方 - YAPC::Asia Tokyo 2015

ISUCONに勝つためにはここに情報かかないほうがいいのでは・・・?????

ひとまず自分のOTSUTOME-SAKIでできることありそうだな〜って内容が多かったので、いろいろ試してみる予定になった。

我々はどのように冗長化を失敗したのか - YAPC::Asia Tokyo 2015

スライドの背景画像と「式年遷宮インフラストラクチャ」が醸し出す圧倒的インパクトがすごかった。

「あ、これやべえやつだな」って思って帰ろうと思ったけど、部屋が満員で出づらかったのでそのままみた。

ちゃんと聞いてみると「冗長化ってやったところで障害時にあんまりスイッチングできないことが多いよね」というあるあるから、「常にアクティブ/スタンバイを切り替えることでスイッチングを担保しておきながら冗長化しよう」という至極まっとうな解決案を提案していて、それを実施するまでの推移、問題点、解決策、そして失敗、失敗した理由を盛り込んでてくれてて、めっちゃ普通に勉強になった。

怖い発表でも学びがあるという学びを学んだ。

MySQLで2億件のシリアルデータと格闘したチューニングの話 - YAPC::Asia Tokyo 2015

2コア/メモリ8GBというDBサーバーで2億件のシリアルデータをさばくという話だった。 「狂気かな」と思いながら聞いてたけど、 ちゃんと対応しようと思えば大分よくなるんだな〜という結果になってて、自分が富豪化してる環境に慣れてるだけなんだなと認識を改めた。

いろんなものが札束でぶんなぐれば解決できるから僕もお仕事できてるだけで、 いざこういう仕事任せられたら自分はきっと何もできないと思うと 結局基礎を固めるしかない・・・・という気持ちにしていただいた。

3分でサービスのOSを入れ替える技術 - YAPC::Asia Tokyo 2015

「中学生以下の英語なんで」って言いながら全部英語のスライドだった。 たぶん中学生は英語で資料は作らない。

ChefやPuppetみたいなConfigurarion Management Toolを使っていくのは、冪等性保ちながら同じ環境を作れるのが強みっていうのはわかってたんだけど、 OS入れ替えたいときにつかうのすごい王道だよなって思いながら聞いた。

前述のとおりずっとインフラを避けてきた人間なので、しらない単語とそれの活用方法がバーーーっとでてきて正直ついていけなかったけど、 そういう単語を用途と一緒に一気にインプットできただけでも聞いた甲斐があった。

ソーシャルゲームにおける AWS 移行事例 - YAPC::Asia Tokyo 2015

よく名前を聞くconsulを活用してAWS移行するお話だった。

この発表だけじゃなくて他の発表でもconsulってめっちゃ聞いた。「勉強しとけよな」っていう神の啓示な気がする。

2台ある冗長化されてないdevサーバーをひとつにまとめるとか、結構自社のAWS移行時にあった現象の話もあって、 脳内で比較しながら話がきけて面白かった。

HTTP2 時代の Web - YAPC::Asia Tokyo 2015

HTTP2を選択するのかしないのか、HTTP2というものをちゃんと知った上できめようという話。

全然関係ないけど、この発表も例のごとく満員で、仕方なく地べたを這いずりまわりながら発表を聞いてたらやっぱりスライドは視界に入らなくて、 「あ、これmozaic.fmモードだな」って気持ちになった。

画像読み込み時のデモの部分を見るだけでも結構な人が「HTTP2やるな」って気持ちになるだろうし、 あれが実際の総合速度としてはめちゃくちゃ早くなってるわけでもないって事実は 「人類が人類に与える最高の経験とは一体」という疑問を持たざるを得なかった。

Lightning Talks Day 2 - YAPC::Asia Tokyo 2015

makamakaさんが登場して社名を名乗るだけで爆笑を起こしてたの、THE センセーショナルって感じだった。

moznion氏の電話 から cho45氏のモールスに続く流れが最高だったので、この2人になにか賞が与えられるべきではとおもった。

その他

  • ビッグサイト最高だった。喫煙所が3箇所もあった。
  • 運営の皆様、今年も最高の体験をありがとうございました。
  • http://builderscon.io/
  • 2日目おわってそのままMusic Hack Day Tokyo 2015っていうのにYAPCのTシャツに着替えてむかった
    • 日曜日の21時までかかるハッカソンで「狂気」だった
    • JINS使って開発した結果、JINS使ってないチームにJINS賞とられて泣いた